こんにちは
台風15号による停電が今なお続いており、
改めて自然災害の恐ろしさを実感している
今日この頃ですが、皆様におかれましては
いかがお過ごしでしょうか。
売上が大きく上がった商品と、急成長の居酒屋を取り上げました。
この二つの事例は共に、「身近な価値」に気づくことで
大きく売り上げを伸ばした事例です。
身近なものに価値を見出すことのヒントになれば幸いです。
では、ご覧くださいませ。
1.目に優しいグリーンノート
「目に優しいグリーンノートを作ってほしい」――。
これは視覚過敏の女子高生がツイートにした切実な願いです。
https://twitter.com/fu_fu_zatta/status/1137657704539779074?s=20
このツイートは大きな共感や励ましの声を受け、
約5万件のリツイート、約4万7000件のいいねがつく大きな反響となったのですが
これを見た東急ハンズが販売を開始したところ、「目に優しい」と
多くの人の支持を受けて、約1カ月で3300冊も売れるヒットとなったそうです。
「視覚過敏」で白い紙は目が痛くなる、という方のツイートを拝見し、弊社の文具バイヤーが目に優しいグリーンの紙を使った「グリーンノート」を探してきてくれました。早ければこの週末から店頭で販売いたします(つづく pic.twitter.com/b9ebSrP6ky
— ハンズ公式 (@Hands_official_) June 13, 2019
驚くのがツイートされてから4日で商品が店頭に並んだということ。
ツイートを見た担当者とバイヤーの連携により、
隠れた需要への迅速な対応が成功の鍵だったといえます。
光の反射を14%カット
グリーンノートは一般的な白地のノートとは違って
地の部分が淡い緑色になっています。
中の紙が淡い緑色になっており、光の反射を約14%カットしてくれるため
目に優しいと言われているノートです。
そのため、視覚過敏の方に限らず
普段白いノートが眩しいと感じている方にもおすすめのノートともいえます。
このグリーンノートの投稿をした女子高生は
中学のときに母親が買ってきたグリーンノートが使いやすくて
まとめ買いしていたそうなのですが、
高校入学後にメーカーが倒産したため手に入らなくなってしまい
「市販のカラーノートはかわいいリングノートがほとんどで授業では使えない」という、
切実な悩みを抱えていたそうです。
常にアンテナを
このグリーンノートのヒットは、ツイッターで常にアンテナを張ったうえで
迅速に動いたことが要因と言えるでしょう。
東急ハンズの「中の人」と呼ばれるツイッター担当の本田氏は
「フォロワーはハンズのスタイルをよく理解しているため、的確な情報を提供してくれる。
ツイッターでは突然このような波が起きるので、
すぐ対応できるよう常にアンテナを張っていきたい」と、その重要性を述べる。
このように述べています。
常にアンテナですね。
2.1皿100円台の立ち飲み屋
次の事例は1皿100円台で急成長する立ち飲み屋「晩杯屋」(バンパイヤ)です。
大衆酒場 晩杯屋 蒲田西口店@蒲田駅
黒ホッピー・トマト割・カツオ刺し・チクワの磯辺揚げ130円?・納豆オムレツ昨日の事、日勤の帰りまだ雨も降ってなかったので晩杯屋に初訪。カツオ新鮮、チクワ130円?、納豆オムレツこれは美味しいね。いい調子で飲んでたら、いつの間にか東急止まってた。😅 pic.twitter.com/g9sQFS72rB
— ルセロ (@jinrusero) September 8, 2019
「晩杯屋」は2009年に1号店がオープンし
現在では東京・神奈川に49店舗を展開するほど急成長しています。
「晩杯屋」人気の秘密は何といってもその安さ。
ほとんどのメニューが1皿100円台です。
この1皿100円台の立ち飲み屋というスタンスが
多くのいわゆる「一般サラリーマン」に受けています。
立ち飲みの良さは
1人で気兼ねなく入れて、1杯だけ飲んで帰れるという
気楽さにあるといえます。
これが居酒屋だと、チューハイを1杯だけ飲んで帰るのは
ちょっと心理的に気が引けるし、お店側は接客で怒らせてしまったのかなと
思うかもしれません。
サラリーマンのほんの「ちょっとだけ飲んで小腹を満たして帰りたい」という
切ない思いに見事にマッチしたといえます。
画像 http://gekiyasu-beer.blog.jp/archives/37892164.html
安い旨いの秘密
「晩杯屋」の安さの秘密は仕入れの工夫です。
晩杯屋は市場の仕組みを活用して、安く魚を仕入れているのが
他の店と違うところです。
具体的には
「魚は当然、日によって捕れる量が変わります。
晩杯屋は、その日大量に捕れて
市場で大量に捌かなければならない食材の引き受け手になることで
仕入れにかかるコストを抑えることに成功しているんです。」
ただ、この場合、日によって大量に仕入れられる魚は当然違うはず。
メニューはどうなっているのかを尋ねると
「いいえ、基本的に固定のメニューはありません。
マグロも煮込みも、材料が高沸して高値になれば
メニューから外れる可能性もあります。ダメですか?」
という答え。
安くするために仕入れで努力しているから
「その日によってメニューが違うのは理解してね」というスタンス。
このスタンスは「一般サラリーマン」は十分理解できます。
だって、最大の目的の「ちょっとだけ飲んで小腹を満たして帰りたい」を
満たしてくれるんだから、文句はでません。
お客様心理をよくつかんでいるといえるでしょう。
身近な「一般サラリーマン」のニーズをうまく取り込んでいます。
まとめ
最近ヒットした「グリーンノート」と急成長の立ち飲み屋「晩杯屋」の
事例から、ヒットの秘密を探ってみました。
二つの事例共に、
- 身近にある価値に素早く気づいて
- 自分ができる事を素早く対応した
このことがヒットの要因だといえます。
よく「意識高い系」というフレーズがネットを中心に見られますが
そんな意識高い系の人々に支持された商品って、意外と売れなかったという
話はよく聞くことと思います。
製品やサービスは、意外に難しいことは考えていないような
「身近にある少しの悩みやの欲求」が解決したり、満たされるような
極端な言い方かもしてませんが「意識そんなに高くない系の人々」から
支持されるものがヒットしている様に思えてなりません。
そのためにも身近なものに
アンテナを張って迅速に動くことを心がけようではありませんか。
一般企業ができているのですからフリーランスができないわけがありません。
頑張りましょう!
この文章を読んでいただいてありがとうございました。